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中村安奈さんと神野太陽さんのお二人によるイースタン建築設計事務所。 2003年の設立以来、日本はもちろん中国においても精力的に活動されており、 そのいずれの建築物も「イースタン作」とパッと見でわかるほど特徴的です。 今回のFEATUREでお届けするのは、『Architecture Now! Houses』(タッシェン社)にも掲載された 『紋所の家』についてのお話から窓が建築に果たす役割まで、とても貴重な内容のインタビュー。 それでは、船舶丸窓を26個(!)も取り付けた『紋所の家』の設計意図から、どうぞ。
『紋所の家』を設計する際に船舶丸窓を使った意図を教えてください。
「『紋所の家』は、着物に家紋などの紋を入れる仕事をしているお施主さんの住居兼仕事場なんです。 紋はすべて円形なので、外から観て紋屋さんってわかるような建物にしようというのがきっかけです。」
紋をモチーフに丸い窓をということですか?
「そうです。それと断面を見てもらえばわかりますが、1階が駐車場で2階が平屋になっていて、 2階部分が宙に浮いているようになっている。 その2階に光を取り込む中庭をつくって、まわりに作業所、リビング、寝室と配置してある。 この設計が船のようだということになって、建物の外から見たら円、内側から見たら船、 それだったら船舶丸窓をつかってみようと。」
設計の際に工夫された点などはございますか?
「立地が建て込んでる場所にあるので、外に向かって眺望を開くというのでもない。 中庭で光を採ることにしたのはそういう理由からです。 船舶丸窓を連続して十字になるように使ったのは、美しい光を取り込むためでもありますが、 デザイン的にはミシン目をつくろうという試みです。 円を半月にして重ねているのは、着物の前合わせをイメージしました。」
光の取り入れ方にこだわってらっしゃる?
「そうなんです。私たちが建築をつくるときには、光の入り方とか動きとかを重要視しています。 時間や季節で、光の射し方がかわったりするのを実感するのも、自然との接し方のひとつと考えていますので。」
施主さまの反応はいかがでしたか?
「手で仕事をされる方なので、手触りとか気にされるんです。 船舶丸窓って部材が厚いんで、そういうところも気に入ってました。 それと『紋所の家』にお呼ばれされたときに思ったんですけど、丸い窓は外の風景を変える力があるんですよ。 窓から外をのぞくと河原が見えて、丸くカットされた風景が異郷な感じで。 京都にいるんだけど違う場所にいるような、エキゾチックな感じを受けましたね。」